学修要項(シラバス)
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講義科目(2)医学専攻博士課程

学群名:生体機能医科学群

科目名:生殖工学

英文名
Reproductive Biotechnology
科目概要
博士課程 生体機能医科学群 2単位 講義
開講期
2024年度以降開講予定
科目責任者
佐藤俊哉
担当者
佐藤俊哉・大久保直・東 貞宏
授業の目的
医学研究における動物実験の意義および倫理について考察する。その後、自らがヒト疾患モデルを開発できるように教育する。そのために必要な知識として、実験動物の特性、生殖・発生工学と遺伝子改変技術の詳細、分子病理学を介したとヒト疾患の理解、ヒト疾患モデル動物の応用例を学ぶ。さらに胚性幹(ES)細胞等多能性幹細胞の樹立と応用、遺伝子改変動物による物質生産等についての基礎的事項についても習得する。
教育内容
歴史的な観点から実験動物学の成立過程や意義について学んだのち、近年発達してきた遺伝子改変技術と発生・生殖工学技術を中心に解説し、ヒト疾患モデルの開発に必要な知識を網羅的に理解できるようにする。
教育方法
パワーポイントおよび配布資料を用いた双方向型のオンライン・ライブ講義と対面講義を実施する。講義中に自らの意見を述べてもらう時間を設けることにより、主体的・能動的な学びを引き出すよう進める。
授業内容(シラバス)
項 目
内 容
担当者
1
実験動物学序論
医学研究における動物実験の意義
佐藤俊哉
(オンライン)
2
実験動物学序論
動物実験における倫理・動物福祉
佐藤俊哉
(オンライン)
3
ヒトの遺伝的多様性と疾患モデル
疾患モデルの開発に必要な分子病理学
佐藤俊哉
(オンライン)
4
ヒトの遺伝的多様性と疾患モデル
実験動物の特性とヒト疾患モデルの開発
佐藤俊哉
(オンライン)
5
比較実験動物学
ヒトとマウスの比較ゲノム学
大久保直
6
比較実験動物学
ヒトとマウスの比較発生学
大久保直
7
遺伝子改変動物
遺伝子改変動物の作成法
大久保直
8
遺伝子改変動物
遺伝子改変動物の利用例
大久保直
9
生殖・発生工学の基礎
哺乳動物の生殖生物学
東 貞宏
10
生殖・発生工学の基礎
体外受精と初期胚の発生
東 貞宏
11
生殖・発生工学の応用
胚性幹細胞(ES)細胞等多能性幹細胞の樹立と応用
東 貞宏
12
生殖・発生工学の応用
遺伝子改変動物による医薬品等の物質生産
東 貞宏
13
ヒト疾患モデル動物
ヒト疾患モデル動物の応用例
佐藤俊哉
(オンライン)
14
ヒト疾患モデル動物
ヒト疾患モデルの限界と可能性
佐藤俊哉
(オンライン)
15
まとめ
全体のまとめ・レポート作成
佐藤俊哉
(オンライン)
到達目標
1.医学研究における動物実験の意義、動物実験の実践倫理と法規制の現状を理解できる。
2.生殖・発生工学の基礎的事項を理解できる。
3.目的に応じた遺伝子改変動物の作成法を理解できる。
4.ヒト疾患の理解に基づき、疾患モデル動物の開発を進めることができる。
評価方法
評価はレポート(30%)、課題の評価(30%)、発言等の積極性や理解度(40%)の総合評価とする。
次回の授業で、レポートや課題の中の特徴的な見解や誤解についてコメントする。
準備学習
(予習・復習等)
分子生物学、細胞生物学、又は生化学の教科書の通読をすすめます。特に、以下の関連項目の学習(60時間)を推奨します。
1.DNA, RNA、哺乳類の遺伝子の構造、遺伝子発現の仕組みや発現解析
2.組換えDNA実験方法について
3.マウスの胚操作実験について
4.遺伝子操作マウスの作成と解析について
その他注意等
オンライン授業はzoomを利用する。受講方法の詳細は履修者にメールで通知する。
教科書
なし
参考書
1.現代実験動物学 笠井憲雪・吉川泰弘・安居院高志 編 朝倉書店
2.ヒトの分子遺伝学(第5版)邦訳 戸田達史・井上聡・松本直道 監修 メディカル・サイエンス・インターナショナル
3.マウス胚の操作マニュアル(原書第3版)邦訳 山内一也 他/訳 近代出版