学修要項(シラバス)

講義科目(1)医科学専攻修士課程

学群名:環境医科学群

科目名:法医学

英文名
Legal Medicine
科目概要
修士課程 環境医科学群 2単位
開講期
2022年度以降開講予定
科目責任者
佐藤文子
担当者
佐藤文子・入江 渉
授業の目的
 法医学は犯罪死体の解剖を施行し、警察の犯罪捜査に協力する特殊な分野と考えられているが、それだけではない。法医学は広い意味で法に関する医学的事項を研究・応用する社会医学であり、我々の生活に密接に結びついた学問である。日本では、超高齢化社会を迎え、孤独死が増加し、法医学教室の法医解剖、DNA鑑定等が増加し続けている。法医解剖では、乳幼児突然死、内因性急死、災害死例、交通事故例、犯罪に巻き込まれた方の死因の究明、事故の原因の解明などを求められる。本学では、乳幼児突然死、内因性急死に関する形態学や遺伝子解析による死因解明、DNA鑑定による個人識別や親子鑑定、死後経過時間の推定、薬毒物中毒、自殺の社会医学的解析など、幅広い研究活動を行っている。広範囲にわたって進展を示している現代の法医学について臨床面を含め広い視野から捉え、その社会医学的意義を学ぶ。その結果、「人は何故、突然死ぬのだろうか」、「人は死ぬと何故、異状死体として法的な取扱いを受けるのだろうか」等について、実際に異状死体の解剖を研修しながら、考え、理解することができればと思う。
教育内容
法医学全般が理解できるようにスライドを用いて講義を行う。法医学総論、異状死体の取り扱い、死体現象からの死後経過時間の推定方法、内因性急死、窒息、創傷(総論、各論)、交通外傷、異常環境による死、DNA鑑定について講義を行う。実際の法医解剖に立ち会い、死後経過時間の推定方法、創傷所見の見方について学ぶ。
教育方法
オンデマンド方式によるオンライン講義(Google classroomを利用)を行う。配信動画を受講後に課題を課し、提出されたレポートを評価する。課題はコメントをつけて返却する。解剖見学を実施予定。
授業内容(シラバス)
項 目
内 容
担当者
1
法医学とは
医学分野における法医学の立場、社会医学としての必要性と役割について
佐藤文子
2
解剖見学実習
解剖を見学する。
佐藤文子
3
異状死体
法医学で扱う異状死体とはどのようなものか、どのような問題が内在しているか解説する。
佐藤文子
4
死体現象について
早期死体現象・晩期死体現象について解説する。
入江 渉
5
内因性急死①
突然死の原因となる内因性疾患について実例を交えて概説する。
佐藤文子
6
内因性急死②
突然死の原因となる内因性急死について実例を交えて概説する。
佐藤文子
7
創傷総論
様々な創傷について概説する。
佐藤文子
8
創傷各論
鋭器・鈍器などによる創傷について実例を交えて解説する。
佐藤文子
9
温度異常・電気などによる障害
異常環境下での死亡事例(火焔による死亡、熱中症、凍死等)について解説する。
入江 渉
10
窒息総論・各論
窒息とは何か、その定義やメカニズム、窒息を引き起こす様々な要因について、具体例を交えながら説明する。
佐藤文子
11
DNA鑑定①
DNAとは何か?どのような特徴があり、個人識別に利用されているのかを解説する。
未定
12
DNA鑑定②
DNA多型を用いた個人識別などについて概説する。
未定
13
薬毒物中毒
薬毒物中毒について概説する
未定
14
児童虐待
児童虐待について、実際の症例を交えて概説する。
佐藤文子
15
解剖見学実習
解剖を見学する。
佐藤文子
到達目標
(1)法医学と司法との係わりについて説明することができる。
(2)法医学の果たしている役割について理解し、その社会医学的意義を説明することができる。
(3)社会人として必要な法医学の知識を修得し、説明することができる。
評価方法
レポート100%。提出状況および内容による評価を行う。
準備学習
(予習・復習等)
解剖学の基礎知識も学習しておいてください。授業外学習時間:60時間
その他注意等
直前に講義内容、講師が変更になる場合があります。解剖見学実習は希望者のみ。詳細については後日メールにて連絡します。
教科書
特に指定しない(レジュメを配布します)。
参考書
『新訂 死体の視かた』渡辺博司、齋藤一之著 東京法令出版、『標準法医学』 池田典昭、鈴木廣一編 医学書院、『法医学』第3版 福島弘文編 南山堂