学修要項(シラバス)
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講義科目(2)医学専攻博士課程

学群名:臨床医科学群(外科系)

科目名:脳神経外科学

英文名
Neurosurgery
科目概要
博士課程 臨床医科学群 2単位 講義
開講期
2023年度 前期
科目責任者
隈部俊宏
担当者
隈部俊宏・秀拓一郎・佐藤澄人・柴原一陽・山本大輔・犬飼 円
授業の目的
脳神経外科学は広範な領域を持つ神経科学の中で、脳・脊髄・末梢神経の機能と病態を解明し、全身的な視点から病態の診断と治療を行う中心的な臨床部門である。その臨床、研究範囲も腫瘍、血管障害、先天奇形、外傷、炎症、痛み・不随意運動などの機能的疾患など多岐にわたる。その治療にあたっては個々の病態に応じたmicrosurgery, neuro-endoscopic surgeryなどの標準的な外科的手法に加え、radiosurgery, endovascular surgery, robotic surgeryなど集学的治療を行う。さらに最近では遺伝子治療、脳・脊髄再生医療、brain-machine interface technologyなどの進歩でその可能性は大きく広がりつつある。
教育内容
本講義(オムニバス方式)では、脳神経外科学の立場から眺めた、1)正常神経組織の形態と機能、2)脳循環メカニズム、3)脳腫瘍、脳血管障害、外傷、脊椎脊髄疾患など各疾患の病態、4)最先端画像診断と各種モニタリング、5)手術、手術支援システムなど最先端治療、6)疾患の2次予防、7)脳神経外科学の歴史と将来の展望などを紹介する。
教育方法
板書と視聴覚メディア(PowerPointを用いたスライド(ビデオを含む)発表)を活用しながら講義形式ですすめる。PowerPointの発表内容はそのエッセンスを資料として配布する。少数の参加人数になると予想されるため、各人に質問を適宜行い、集中力と理解を深めるつもりである。連続的に講義に参加する人間からは、講義内容に対する感想・意見を直接述べるか、文章としてfeedbackしてもらう予定である。
授業内容(シラバス)
項 目
内 容
担当者
1
脳血管障害 I
急性期虚血性脳血管障害に対する血管内手術
山本大輔
2
脳血管障害 II
慢性期虚血性脳血管障害に対する血管内手術
山本大輔
3
脳神経外科概説1
脳の特殊性
隈部俊宏
4
脳神経外科概説2
悪性神経膠腫治療の歴史・現状・将来展望
隈部俊宏
5
中枢神経系腫瘍の診断と治療I 基礎~臨床へ
悪性脳腫瘍の病態と治療
柴原一陽
6
中枢神経系腫瘍の診断と治療II 基礎~臨床へ
小児脳腫瘍の病態と治療
柴原一陽
7
中枢神経系腫瘍の診断と治療III 基礎~臨床へ
良性脳腫瘍の病態と治療
秀拓一郎
8
脳血管障害 III
血管内治療における抗血栓療法
山本大輔
9
脊髄脊椎疾患
脊髄脊椎疾患の診断・治療
犬飼 円
10
機能的脳神経外科 Part I
不随意運動に対する外科治療
佐藤澄人
11
機能的脳神経外科 Part II
術中電気生理モニタリング
佐藤澄人
12
水頭症・感染症・てんかん
水頭症・感染症・てんかんの診断・治療
犬飼 円
13
頭部外傷
頭部外傷の病態と急性期管理
犬飼 円
14
内視鏡の脳外科領域への応用
脳外科領域における軟性鏡および硬性鏡を用いた手術
秀拓一郎
15
脳外科領域の基礎研究:脳腫瘍幹細胞研究
脳腫瘍幹細胞と幹細胞ニッチ
秀拓一郎
到達目標
脳・神経に限らず、全身的な視点から脳神経外科学を極めることを目標とする。
評価方法
評価はレポート(70%)、授業への積極的な参加と授業内での積極的発言(30%)の総合評価とする。
レポートは採点し、コメントをつけて返却する。
準備学習
(予習・復習等)
上記テーマに関する書籍・資料を熟読すること。基本的内容は下記参考書が一番まとまった内容の記載がある(脳神経外科専門医取得の際のbaseとなる教科書である)ため、この参考書を読んで準備をしてほしい。復讐は配布資料を元に、足りない分はやはりこの参考書の関連部位を読んでほしい。授業時間外の学習時間:60時間
その他注意等
特になし
教科書
特になし
参考書
脳神経外科学(金芳堂、総編集:太田富雄)