(11)臨床心理学コース
科目名:臨床心理実習Ⅰ(心理実践実習)
英文名
Practical Training in Clinical PsychologyⅠ
科目概要
修士課程 臨床心理学コース 10単位 実習
開講期
2023年度 通年
科目責任者
岩滿優美
担当者
岩滿優美・水島 栄・深瀬裕子・野村和孝・市倉加奈子
授業の目的
公認心理師及び臨床心理士として、支持的な心理療法面接や心理アセスメントができるようになることが、この実習の第1の目的である。次に、保健医療分野、司法・犯罪分野、産業分野、福祉分野、教育分野における対人援助の実践、特に公認心理師(心理職)の実践のありかたを学びながら、多職種連携やチーム・アプローチについて学ぶことが第2の目的である。本実習は、臨床心理学コース在籍者のみ受講可能である。
教育内容
大学附属の臨床心理相談センターのほかに、保健医療分野、司法・犯罪分野、産業分野、福祉分野、教育分野の現場に赴き、公認心理師(心理職)の実習指導者の指導の下で、心理アセスメント・心理面接・コンサルテーションなどを学ぶ。また、他の専門家(医師、看護師、作業療法士、言語聴覚士、ソーシャルワーカー、教師、関係する行政機関の職員など)と連携したチームアプローチについても実習を通して学ぶ。
教育方法
各実習施設に行き、実習指導者のもと、心理アセスメント、心理面接、グループ療法などを実際に担当する。また、各施設でのケースカンファレンスに参加する。科目担当教員は定期的に実習施設を訪問し、実習指導者と情報共有を行い、実習生に直接会い、助言や指導を行う。Zoomなどを用いた双方向型のオンラインによる実習や配布資料などの送付、レポート課題の提出を適宜組み入れて実施する。なお、課題の提出については、個別又は全体に対する講評により、フィードバックを行う。
授業内容(シラバス)
回
項 目
内 容
担当者
保健医療
保健医療分野における心理職の実践
医療機関での心理面接および心理査定の陪席および担当とグループワークやカンファレンスへの参加
岩滿優美
水島 栄
深瀬裕子 野村和孝 市倉加奈子
水島 栄
深瀬裕子 野村和孝 市倉加奈子
福祉
福祉分野における心理職の実践
福祉施設・福祉関係の行政機関の見学とそこでの心理面接および心理査定の陪席および担当とカンファレンスへの参加
岩滿優美
水島 栄 市倉加奈子
水島 栄 市倉加奈子
教育
教育分野における心理職の実践
学校・教育相談機関の見学とそこでの心理面接および心理査定の陪席とグループワークやカンファレンスへの参加
岩滿優美
水島 栄
水島 栄
司法・犯罪
司法・犯罪分野における心理職の実践
司法機関での見学とレクチャー
水島 栄 野村和孝
産業・労働
産業・労働分野における心理職の実践
産業精神保健関係の機関の見学とそこでの支援に関するレクチャー
市倉加奈子
深瀬裕子
深瀬裕子
その他
附属心理相談機関(北里大学附属臨床心理相談センター)における心理臨床の実践
北里大学附属臨床心理相談センターにおいて、心理面接と心理査定の陪席と事例担当を行い、カンファレンスにも参加する
岩滿優美
水島 栄 深瀬裕子
野村和孝 市倉加奈子
水島 栄 深瀬裕子
野村和孝 市倉加奈子
到達目標
公認心理師及び臨床心理士として、受理面接を一人で行って報告書を書くことや主な心理検査を実施し、心理アセスメントを行うことができること、支持的な心理療法面接ができるようになることが第1の目標である。次に、保健医療分野、司法・犯罪分野、産業分野、福祉分野、教育分野における心理職の実践のありかたを学び、多職種連携・チーム・アプローチの概要を知ることが第2の目標である。
評価方法
学外実習では、①実習施設の理解、②課題への取り組み方、③職務に関する知識や技能、④チームアプローチ、多職種連携及び地域連携に対する理解、⑤職業倫理及び法的義務への理解、⑥実習態度について実習施設ごとに評価する(50%)。学内実習では、学外実習の④、⑤、⑥と、①相談者の理解とニーズの把握と支援計画、②心理アセスメント、③心理面接について評価する(50%)。レポートや課題に対するフィードバックは実習施設ごとに適宜行う。
準備学習
(予習・復習等)
(予習・復習等)
各施設に実習に行く前には、その分野やその施設の特徴、制度や法律について事前にこれまで学んだ教科書や参考文献などで調べ確認する。また、各実習施設で実施される心理検査、心理療法についても練習を行う。1回の実習に対して1時間程度の予習と復習が必要である。
その他注意等
本実習は、臨床心理学コースの在籍者のみ受講可能である。 それぞれの対人支援の現場において適切な服装や話し方をあらかじめ把握しておくこと。また、社会人としての責任を持って連絡や相談を怠らないように心がけること。また、感染症予防などの医学的知識について事前に十分に学んでおくことも求められる。実習時間は合計450時間以上である。
教科書
心理専門職の連携・協働 鶴 光代・津川律子(編)誠信書房
参考書
「公認心理師の基礎と実践」 第1巻 公認心理師の職責 第3巻 臨床心理学概論. 遠見書房, 2018