講義科目(2)医学専攻博士課程
学群名:生体構造医科学群
科目名:応用腫瘍病理学
英文名
Applied Tumor Pathology
科目概要
博士課程 生体構造医科学群 2単位 講義
開講期
2024年度以降開講予定
科目責任者
古田玲子
担当者
古田玲子・長塩 亮・西村由香里・阿部直也・朽津有紀・今井基貴
授業の目的
腫瘍についての基礎知識を学んだ上で、現在臨床で行われている薬物療法(化学療法、ホルモン療法、分子標的療法)や免疫療法の治療選択に関わる検査法の原理と手技、さらに北里大学で行っている研究を含めた最新の腫瘍病理学学的研究について、早期診断マーカーや治療感受性のマーカー検索法を、臓器別あるいは臓器横断的に解説していく。臨床応用を目指した基礎研究のあり方、これからの課題について学んでいくことで、各自の研究の技術手技の修得と研究的思考力を養う一助なることを目的とする。
教育内容
形態学的検索方法の重要性や多目的検索方法としての各種固定法、組織、細胞を用いた分子病理学的検索方法とその実例について講義し、博士課程学生の研究に役立つ教育内容とする。
教育方法
パワーポイントを用いた対面の講義を基本とするが、ZOOMでのオンライン講義となる可能性有り。
授業内容(シラバス)
回
項 目
内 容
担当者
1
婦人科がんの腫瘍病理学
子宮頸癌、体癌の発生原因別に見た腫瘍病理学的特徴とバイオマーカーについて学ぶ。
古田玲子
2
頭頸部がんの腫瘍病理学
頭頸部がんのHPV関連癌と非関連癌の腫瘍病理学的特徴と個別化診断の臨床的意義を学ぶ。
古田玲子
3
病理組織や血清を用いた癌の診断マーカーの探索法①
癌細胞を免疫源とするランダム免疫法や二次元電気泳動法などのプロテオミクスを用いた診断マーカー探索法を理解する。
長塩 亮
4
病理組織や血清を用いた癌の診断マーカーの探索法②
患者血清中の自己抗体の解析法やDNAメチル化状態を指標とした発癌リスクマーカーの探索法を理解する。
長塩 亮
5
腫瘍の細胞診の基礎①
細胞診の基本的事項と検査の実際について学ぶ。
阿部直也
6
細胞診のトピックスと展望
細胞診に関連する最近のトピックスについて学ぶ。
阿部直也
7
腫瘍の細胞診の基礎②
各種臓器検体のLBC法を用いた解析法を学ぶ。
西村由香里
8
乳腺の細胞診
乳腺の基礎と免疫組織化学的手法への応用について学ぶ。
西村由香里
9
腫瘍マーカーの検索について①
患者血清中の自己抗体を用いた腫瘍マーカーの検索法を学ぶ。
朽津有紀
10
腫瘍マーカーの探索について②
免疫染色法やRPPA法による腫瘍マーカー候補タンパク質の評価について学ぶ。
朽津有紀
11
がんと治療感受性について
子宮頸癌、体癌の病理学的特徴と治療感受性について学ぶ。
古田玲子
12
臓器横断的にみた発がんの原因
HPV関連がんの臓器横断的特徴について学ぶ。
古田玲子
13
生化学的手法を用いた腫瘍関連分子の機能解析①
腫瘍関連分子の機能解析における最新の解析法や研究について学ぶ。
今井基貴
14
生化学的手法を用いた腫瘍関連分子の機能解析②
腫瘍関連分子の機能解析を実施するための基礎的知識・技術とその成果を学ぶ
今井基貴
15
総合討論
各博士課程院生の研究の紹介とその研究に対する他の院生の質疑応答、研究に対するアドバイスを中心に討論形式で講義を行う。
古田玲子
到達目標
腫瘍の基礎研究に必要な種々の手技を理解する知識を修得するとともに、北里大学で行っている研究を含めた最新の分子腫瘍学的研究とその臨床への応用例を理解し、自分の研究に役立てることが出来る。
評価方法
レポートが50%、平常点を50%で評価する。
レポートは全講義の中から2つを選択し、その講義内容に沿って自分の考えをレポートとしてまとめる。提出されたレポートについては全体に対するフィードバックを行う。講義への積極的な参加と質疑応答等を総合して平常点として評価する。
レポートは全講義の中から2つを選択し、その講義内容に沿って自分の考えをレポートとしてまとめる。提出されたレポートについては全体に対するフィードバックを行う。講義への積極的な参加と質疑応答等を総合して平常点として評価する。
準備学習
(予習・復習等)
(予習・復習等)
授業時間以外の学習時間:60時間。講義テーマ、内容について、解説書や専門書等を用いて予習を行うこと。講義内容を理解した上で自分の考えをまとめておくこと。
その他注意等
特になし
教科書
講義に必要な資料は配布する。
参考書
特になし